■ 映画前史に登場したアニメーション玩具から、それを中心に視覚装置や映像装置に関するその他諸々のためのブログ。
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■「ゾートロープ」(Zoetrope)
文献によっては「ゾーアトロープ」「ゾーエトロープ」「ゾーイトロープ」…。まあ訳し方の違いですね。(と、思っていたのですが、ゾーアトロープは「Zootrope」と書くようで、どうも訳し方ではなく名称が変化していったという面もあるようです。また発表当初は「Daedalum」という全然別の名前だったとか…。)最近は「ゾートロープ」が主流っぽいかんじです。
筒の内側にアニメーションする絵が描かれていて、回転する筒をスリットから内側をのぞくようにして見ます。1934年にW.Gホーナーさんによって考案されました。
驚き盤を円筒形に変化させたのがゾートロープといったところでしょうか。
驚き盤との最大の違いは、複数の人数で同時に見ることができるということ。(といっても3〜5人?)一歩、今日の映画に近づきました。
ゾートロープ内の絵はすげ替え可能。驚き盤も絵を取り替えることは出来るのですが、こっちの方がよりソフトとハードといった関係性が強く感じらて、グー。
さらには絵のほかにもゾートロープ内に立体物を配置しアニメーションさせるものも登場しています。これらは一般に「立体ゾートロープ」と呼ばれ、
現代では連続発光するストロボ照明等をスリットの代わりに使用し、より目の前で「動いている!」と感じさせるものが増えています。岩井俊雄氏による「時間層」シリーズや、ジブリ美術館の「トトロぴょンぴょん」グレゴリー・バーサミアン氏によるさまざまな立体ゾートロープ等もストロボ発光する光源を利用したアニメ装置です。これらはどれもアニメ装置の醍醐味を満喫できる作品なので、必見!
(ウィキペディアによると、ゾートロープのことを「回転のぞき絵」と日本では言うらしい…。うーん…。)
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