■ 映画前史に登場したアニメーション玩具から、それを中心に視覚装置や映像装置に関するその他諸々のためのブログ。
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■立体ゾートロープ
ゾートロープの筒の中に平面画でなく、立体物を配置することでその彫刻などが動いて見えるアニメ装置。上図のように、ゾートロープ開発の初期段階で考案されていたっぽい。(現物は残ってないらしい。)
これをさらに進化させたのが日本のメディアアーティストの一人、岩井俊雄さん。スリットの代わりにストロボ発光する光源(実際にはテレビのフリッカー)を利用することで、目の前で物が動く不思議をさらに倍増させる装置の開発しました。それが「時間層」シリーズというアニメ装置。目の前を横切るスリットがないので本当に立体物が動いているように見えます。(岩井さんはジブリ美術館の立体ゾートロープ「トトロぴょんぴょん」などの製作もしています。)
また海外のアーティスト、グレゴリー・バーサミアンによる立体ゾートロープも装置が大きく、日用品をそのまま使ったものもあり、迫力があります。
展示会などでも立体ゾートロープは人気らしく、「ミッフィー展」や「ピクサー展」にもそれぞれのキャラクターを使用した立体ゾートロープが設置されていたようです…。
グレゴリー・バーサミアン展
http://www.ntticc.or.jp/Archive/2000/Gregory_Barsamian/Works/index_j.html
下記は立体ゾートロープを制作してくれる会社のようです。
ポンチフィルムズ
http://www.ponchfilms.com/
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■巨大ゾートロープ
ボストンにある、パブリックアート型ゾートロープ。
でかい!(ちゃんとアニメが動いて見えるの?)
http://www.asci.org/artikel628.html
http://www.lighttimeinspace.com/zoetrope.html
■「ゾートロープ」(Zoetrope)
文献によっては「ゾーアトロープ」「ゾーエトロープ」「ゾーイトロープ」…。まあ訳し方の違いですね。(と、思っていたのですが、ゾーアトロープは「Zootrope」と書くようで、どうも訳し方ではなく名称が変化していったという面もあるようです。また発表当初は「Daedalum」という全然別の名前だったとか…。)最近は「ゾートロープ」が主流っぽいかんじです。
筒の内側にアニメーションする絵が描かれていて、回転する筒をスリットから内側をのぞくようにして見ます。1934年にW.Gホーナーさんによって考案されました。
驚き盤を円筒形に変化させたのがゾートロープといったところでしょうか。
驚き盤との最大の違いは、複数の人数で同時に見ることができるということ。(といっても3〜5人?)一歩、今日の映画に近づきました。
ゾートロープ内の絵はすげ替え可能。驚き盤も絵を取り替えることは出来るのですが、こっちの方がよりソフトとハードといった関係性が強く感じらて、グー。
さらには絵のほかにもゾートロープ内に立体物を配置しアニメーションさせるものも登場しています。これらは一般に「立体ゾートロープ」と呼ばれ、
現代では連続発光するストロボ照明等をスリットの代わりに使用し、より目の前で「動いている!」と感じさせるものが増えています。岩井俊雄氏による「時間層」シリーズや、ジブリ美術館の「トトロぴょンぴょん」グレゴリー・バーサミアン氏によるさまざまな立体ゾートロープ等もストロボ発光する光源を利用したアニメ装置です。これらはどれもアニメ装置の醍醐味を満喫できる作品なので、必見!
(ウィキペディアによると、ゾートロープのことを「回転のぞき絵」と日本では言うらしい…。うーん…。)